今日こんな映画観た

日本未公開・未ソフト化の超マイナー映画から、誰もが知っている超大作まで、映画についての鑑賞メモ。
基本的にストーリーは結末まで記しているため、ご注意ください。

Genre:Sci-Fi

フレッド・F・シアーズ(1956)『世紀の謎・空飛ぶ円盤地球を襲撃す』

Earth vs. the Flying Saucers
製作国:アメリカ
上映時間:83分
監督:フレッド・F・シアーズ
出演:ヒュー・マーロウ/ジョーン・テイラー/ドナルド・カーティス/モリス・アンクラム

日本では西部劇映画の監督しても知られるフレッド・F・シアーズが監督したSF映画。UFOなどの特撮は『原子怪獣現わる』(1953)で一躍その名を知られるようになった巨匠レイ・ハリーハウゼン。主演のヒュー・マーロウは『地球の静止する日』(1951)にも出演しています。

 宇宙からの侵略者によって、人工衛星を搭載したロケットが撃墜された。科学者マーヴィン博士と妻のキャロルの前に現れたエイリアンは、地球の無条件降伏を要求するが……。レイ・ハリーハウゼンの特撮が見どころのSF映画。

当時のSF映画らしく、筋立てはシンプルであっさりしています。アメリカ(つまるところ世界)の宇宙開発の責任者であるマーヴィン博士(ヒュー・マーロウ)の元に宇宙人が現れ、研究所を壊滅させたあと、無条件降伏を迫ります。宇宙人の物証がないため、はじめは上層部に発言を採用されないマーヴィン博士でしたが、やがて宇宙人からの最後通告が来るに至り、協力して新兵器を開発、宇宙人との決戦に挑む……というもの。

この映画の大きな見所は2つ。ひとつはマーヴィン博士の妻キャロルを演じるジョーン・テイラーの美しさ。彼女は『荒野の待伏せ』(1955)など西部劇にも多く出演しているようです。もう一つは何と言ってもレイ・ハリーハウゼンの特撮。UFOが回転しながら移動するシーンなど、気の遠くなるような手間が掛けられています。CGもない時代にこの質感は本当にすごい。

また、クライマックスのアメリカ軍(つまるところ地球)対宇宙人の攻防戦もなかなか面白い。全世界に散らばっていたはずのUFOがいつの間にかワシントンに集結しているのはご愛嬌。国会議事堂やホワイトハウスにがんがん降ってくるUFOはなかなか迫力があり、面白い。ワシントンの観光名所を把握していたら、もっと楽しめたかもしれません。

リカルド・フレーダ(1959)『カルティキ/悪魔の人喰い生物』

Caltiki - il mostro immortale
製作国:イタリア/アメリカ
上映時間:76分
監督:リカルド・フレーダ
出演:ジョン・メリヴェール/ディディ・ベレゴ/ジェラルド・ハーター/ダニエラ・ロッカ

戦後イタリア映画界でもっとも早くホラー映画『I vampiri』(1956)を製作したリカルド・フレーダ監督が、撮影監督を務めた後の巨匠マリオ・バーヴァと組んで作り上げたモンスター・ホラー映画。

マヤ文明の謎を解明するためにジャングルに分け入っていたジョン・フィールディング教授(ジョン・メリヴェール)を隊長とする調査隊。ある日、二人の研究者が遺跡に隠された洞窟を見つけますが、何者かに襲われ、一人は行方不明となり、もう一人も何とかキャンプに戻ったものの、ショック状態となってしまいます。

翌日、ジョンにマックス(ジェラルド・ハーター)、ボブ(ダニエル・ヴァルガス)の3人は洞窟の調査に出かけます。そこにはマヤの唯一神カルティキの像が隠されていました。生贄を沈めた泉を調査する3人でしたが、潜水していたボブが謎の生物に襲われ死亡、財宝を回収しようとしたマックスの右腕に謎のモンスターが絡みついてしまいます。ジョンの助けにより何とか脱出した2人でしたが、マックスの右腕には怪物が絡み付いていたのでした。

メキシコシティに戻り、手術を受けたマックスでしたが、右腕は完全に侵食され、このままでは早晩毒が脳まで回ってしまいます。マックスを助けようと、ジョンはロドリゲス教授(ヴィットリオ・アンドレ)と共に調査をすすめると、どうやら放射線に反応して怪物は動いているということが判明します。しかしその時、ちょうど放射性の彗星が地球に近づいてきており、そして自暴自棄になったマックスは看護婦を殺し、病院を抜けだしてしまうのでした……

という、ストーリー的にも演出的にもなかなかまとまりがあって面白い作品です。単なるB級モンスター映画だと思って見ていると、思わぬ拾い物をした気分になりますね。同時期のロジャー・コーマンの『金星人地球を征服』(1956)と比べても、費用もこちらのほうがかかっているし、ストーリーも練られている感じがします。

また、本作には後のマカロニウエスタンに欠かせない俳優が数人登場しているのも見どころのひとつ。まずは『Le due facce del dollaro』(1967)や『黄金無頼』(1967)のジェラルド・ハーター。本作では歩くフラグ製造機であるマックスを演じていますが、何というかこう、『金星人地球を征服』のリー・ヴァン・クリーフを思い出しますね。あの貫禄ある名優がこんなことを、的な意味で。

もう一人は登場シーンは少ないながら、ロドリゲス教授の助手を演じていたジャコモ・ロッシ=スチュアート。『荒野のみな殺し』(1966)などの低予算マカロニウエスタンで主役を多く演じた俳優です。

ルイス・ギルバート(1967)『007は二度死ぬ』

You Only Live Twice
製作国:イギリス
上映時間:117分
監督:ルイス・ギルバート
出演:ショーン・コネリー/若林映子/浜美枝/丹波哲郎

007シリーズ5作目。このブログでは3作目の『007/ゴールドフィンガー』(1964)と4作目の『007/サンダーボール作戦』(1965)が未紹介になっていますが、先にこちらの作品をご紹介します。本作の監督はルイス・ギルバート。本作と合わせて全部で3作の007シリーズを演出しています。

 米ソの宇宙ロケットが、次々と行方不明になるという事件が発生した。事件の背後にスペクターの影を見いだした英国情報部は、真相究明のため、ジェームズ・ボンドを日本に派遣する。日本の情報部局長、タナカの助けを得て、ボンドはスペクターの秘密基地に潜入するが……。ボンドの宿敵、ブロフェルドをD・プレザンスが演じたシリーズ第5作。大掛かりな日本ロケと、宇宙にまで舞台を広げたストーリーのミス・マッチが何ともユニーク。一部では007の“裏ベスト1”とも言われている。ナンシー・シナトラの歌う主題歌と、蛇の目傘がバックに映るタイトルバックもチグハグだが、印象深い。

日本が舞台、ということで今でもしばしば話題になる本作ですが、ヘンなオリエンタリズムに注力しすぎることなく、荒唐無稽ながらしっかりしたジェームズ・ボンド作品になっているのは、さすがにシリーズ5作目の貫禄でしょうか。米ソ冷戦にスペクターが絡む、という当時の007お馴染みの展開ですが、冷戦も遠ざかった今の目で見ると、少々滑稽に思えてしまうのは、仕方がない面もあります(特にソ連の陰謀だと頑なに信じこむアメリカ首脳が間抜けに見えてしまう)。

Qの創りだす秘密兵器は本作でも大活躍しますが、それよりも活躍するのが丹波哲郎演じる田中が開発した煙草に仕込める弾丸と、彼の忍者軍団というのが、また何とも。

当時の東京都内でロケが行われているので、そういった1960年代の日本の様子が垣間見られるのも面白い点です。他には姫路城や坊津でもロケをおこなっているようです。

ピーター・バーグ(2012)『バトルシップ』

BATTLESHIP
製作国:アメリカ
上映時間:130分
監督:ピーター・バーグ
出演:テイラー・キッチュ/リアーナ/浅野忠信/ブルックリン・デッカー/アレキサンダー・スカルスガルド

『キングダム/見えざる敵』(2007)などで名前を聞いたことはあったものの、見る機会のなかったピーター・バーグ監督の監督作。主演のテイラー・キッチュも本作で初めて見ますが、日本ではちょうど現在公開中の『ジョン・カーター』(2012)でもタイトル・ロールを演じているようです。

 海軍マニアの父の影響で幼い頃から戦艦などに強い興味を抱いていたという「キングダム/見えざる敵」「ハンコック」のピーター・バーグ監督が、エイリアンの襲撃に立ち向かう日米軍艦乗組員たちの決死の戦いを描く洋上バトル・アクション大作。主演は「ジョン・カーター」のテイラー・キッチュ、共演に浅野忠信、リアーナ、ブルックリン・デッカー、リーアム・ニーソン。
 ある日、ハワイ沖にアメリカや日本をはじめ各国の軍艦が集結し、大規模な合同軍事演習が行われようとしていた。血気盛んな米海軍の新人将校アレックスは、日本から参加した自衛艦艦長のナガタに激しいライバル心をむき出しにする。そんな中、演習海域に正体不明の巨大な物体が出現する。さっそくアレックスの乗る駆逐艦とナガタの自衛艦、それにアレックスの兄ストーンが艦長を務めるサンプソン号の3隻が偵察に向かう。ところがその正体は、地球に飛来したエイリアンの母船だった。やがて母船は巨大なバリアを築き、人類はそこに閉じ込められた3隻以外に反撃の手段を失ってしまうのだった。

頭筋肉な非常にわかりやすい娯楽映画なのですが、娯楽映画としては非常に教科書的な作り。才能はあるが性格的に難のある主人公が、困難を乗り越えて立派な男になるという筋書き、主人公の覚醒のひとつの切欠となる大切な人物の死、そして一難去ってまた一難のチェーン状になった見せ場の数々、よく考えるといろいろ設定に難はあるのですが、その辺りは迫力あるアクションとCGでカバーされ、圧倒的なパワーで押し切ってくれる、そういう映画です。

こういう映画は実際にエイリアンが襲ってくるまでが長かったりしてだれる場合もあるのですが、本作の場合、非常に序盤からエイリアンの襲撃までのテンポが良く、まったくだれません。そして、エイリアン襲撃から主人公覚醒エピソードまでもやたらめったらテンポが良い。とにかくテンポは非常に良いです。見ていて気持ちがいい。

一方、キャラクター造形なんかは画一的ですが、まぁ、キャラクターを魅せるタイプの映画ではないですしね。その辺りは、そこまで出番の多くない米海軍提督役のリーアム・ニーソン以外、そこまで有名な俳優がキャスティングされていないところからも伺えます。あくまで主役は日米艦隊とエイリアン艦隊。空母や駆逐艦好きにはたまらない映画です。ミズーリのダイナミック敵前大回頭を見られただけでも満足です。あと、おじいちゃんたち大活躍なのも、個人的にはポイント高し。

一方、本作はユニバーサル100周年記念映画でもあるのですが、そこまで露骨なオマージュはほとんど見られません。音楽や、台詞の端々にちらっと伺える程度でしょうか。それより、アバンタイトルのアレックスが商店に忍び込むシーン、なんで笑激映像100連発みたいなテレビでよく出てくるドジな泥棒のパロディをやるかね(笑)

演技陣としては、浅野忠信が予想以上に活躍していてびっくり。ほとんど2番手くらいの存在感がありました。また、みょうこうの乗組員の多くをきちんと日本人が演じていたのにも驚きました。

ジョン・ファヴロー(2011)『カウボーイ&エイリアン』

COWBOYS & ALIENS
製作国:アメリカ
上映時間:118分
監督:ジョン・ファヴロー
出演:ダニエル・クレイグ/ハリソン・フォード/オリヴィア・ワイルド/サム・ロックウェル

西部劇+SFということで、日本公開時にも話題になった本作ですが、劇場で見はぐってしまったので今回DVDで見てみました。監督は『アイアンマン』(2008)などのジョン・ファヴロー。ダニエル・クレイグとハリソン・フォードという豪華キャストを主演に迎えての大作です。

 「007/カジノ・ロワイヤル」のダニエル・クレイグと「インディ・ジョーンズ」シリーズのハリソン・フォードの豪華共演で贈るSF西部劇アクション。西部開拓時代のアメリカを舞台に、記憶喪失で正体不明の主人公が、突如襲来したエイリアンを前に対立していたカウボーイたちと手を組み決死の戦いを繰り広げるさまを迫力のアクション満載で描く。監督は「アイアンマン」のジョン・ファヴロー。
 1873年、アリゾナ。荒野で目を覚ました一人の男。なぜかすべての記憶を失っており、おまけに左腕には奇妙な腕輪。やがて男はダラーハイドが牛耳る町へとたどり着く。すると彼はお尋ね者のジェイク・ロネガンだとして捕まってしまう。ところがジェイクが護送されようとしていたとき、町の夜空に未知の飛行物体が飛来、建物を破壊し人々を連れ去っていく。しかしその瞬間、ジェイクの腕輪が敵に有効な武器であることが判明する。町の男たちはジェイクと協力し、連れ去られた住人を救い出すべく、未知なる敵の行方を追い始めるのだが…。

上で「大作」と書きましたが、本作はその大作であることが少々裏目に出た印象があります。西部の街をエイリアンが襲ってくる、というおよそB級感あふれる物語を、大作らしく非常に真面目に撮っているのです。もちろん、真面目なのは悪くはないのですが、本作の場合、せっかくの勢いを殺してしまっているきらいがありました。もっとシンプルにからっと料理してくれたほうが、見ているほうとしては楽しめたような気がします。

オープニング、荒野で記憶喪失のジェイク(ダニエル・クレイグ)が目を覚まし、近くの街へ。そこで街を牛耳る牧場主のダラーハイド(ハリソン・フォード)のバカ息子・パーシー(ポール・ダノ)を挑発して、保安官のジョン(キース・キャラダイン)に二人まとめて捕まるあたりまでは非常にテンポもよく、面白い。

また、クライマックスでジェイク、ダラーハイドそしてブラックナイフ(ラオール・トゥルヒージョ)率いるアパッチ族たちがエイリアンと銃撃戦を繰り広げる場面はなかなか盛り上がります。ただ、まぁ、あまりエイリアンにピストルが効いていなさそうなのは残念でしたが……

問題はオープニングからクライマックスへのつなげ方で、様々なエピソードが散漫につながっており、イマイチ盛り上がりません。バーのドク(サム・ロックウェル)やダラーハイドに拾われた孤児のナット(アダム・ビーチ)のエピソードなど、もう少し上手く描き込めばクライマックスが更に盛り上がったであろうだけに、少々残念でした。

まぁ、クライマックスのカウボーイ&インディアンvsエイリアンの戦いはかなり楽しめたので、それは良かったです。

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