今日こんな映画観た

日本未公開・未ソフト化の超マイナー映画から、誰もが知っている超大作まで、映画についての鑑賞メモ。
基本的にストーリーは結末まで記しているため、ご注意ください。

監督:成龍

成龍(1989)『ミラクル/奇蹟』

奇蹟/MIRACLE
製作国:香港
上映時間:118分
監督:成龍
出演:成龍/梅艶芳/帰亜蕾/董驃

成龍監督、主演による20世紀初頭の香港を舞台にしたアクション・コメディ。人情味多め。

 F・キャプラの名作「一日だけの淑女」すなわち「ポケット一杯の幸福」--恐らくジャッキーの意識にあるのは後者だろう--のリメイクを試みる、その意気やよし。設定も、主役のお人好しのボスを、ひょんなことからボスにされた男と、より彼のキャラクターに合わせて変え、滑稽味を増させている。彼の助ける老女の、留学中の娘に扮するのはアイドル、G・イップ。母は娘に自分は金持ちと再婚し、良い暮らしをしていると伝えて、実は爪に火を灯すような生活で、せっせと仕送りを続けてきた。彼らのため大芝居をうって、貧者たちで社交界をでっちあげる主筋の他に、お定まりの抗争劇もあり、活劇的配慮も怠りない。少々詰め込みすぎの感はあるが、それが香港映画のサービス精神なのだ。近年も彼との共演作が続くA・ムイが彼に熱をあげるクラブ歌手役で自慢の喉を披露--ばかりでなく、従来のハリウッド調で踊っても見せる、ナイス・コメディ・リリーフ。30年代の風俗再現もなかなか雰囲気だ。

フランク・キャプラの『一日だけの淑女』(1933)および『ポケット一杯の幸福』(1961)を舞台を香港に移し替えてリメイクした作品、だそうです。残念ながらぼくはキャプラの作品を未見なので比較することはできないのですが、allcinemaで解説を見た限りだと、ストーリー的にはかなり忠実な感じですね。ただ、一点違いそうなのが、『ポケット一杯の幸福』では主役はマフィアのボスであるようなのに対して、本作で成龍が演じるのは、ひょんな間違いで黒社会の幇会のボスに仕立て上げられてしまった労働者、という点。成龍らしい巻き込まれ型の出だしとなっています。

冒頭、成龍を騙して金を巻き上げる詐欺師役として『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985)などで成龍の上司役を演じた董驃が出てきます。カメオ出演的なチョイ役なのかと思っていたら、中盤に意外な役で再登場。また、警察の何隊長を演じていた吳耀漢は『霊幻道士3/キョンシーの七不思議』(1987)や『Mr.BOO!ミスター・ブー』(1976)などでもコミカルな演技を見せています。

その他にも火星や太保、午馬などのいつもの面々や、張學友なんかも出演した、賑やかな映画に仕上がっていました。成龍のアクションはいつも通り冴えているし、ストーリーは少々無理矢理な部分もありますが、お勧めの一本です。

成龍(1991)『プロジェクト・イーグル』

飛鷹計劃
製作国:香港
上映時間:116分
監督:成龍
出演:成龍/鄭裕玲/エヴァ・コーボ/池田昌子/アルド・サンブレル

成龍が監督・主演したアクション・コメディ。成龍が演じるキャラクターは『サンダーアーム/龍兄虎弟』(1986)を引き継いではいるものの、共演俳優、ストーリーなどは殆ど連続性がないため、本作だけ見ても楽しめる映画となっています。

 「サンダーアーム/龍兄虎弟」の続編。今回の“アジアの鷹”ことジャッキーの冒険は、第二次大戦で隠された大量の金塊をめぐってのもの。灼熱の砂漠を舞台に、3人の女性と共に珍道中を繰り広げる。アクションの面白さに関してはまったく心配無用だが、ストーリーの方も充分に楽しめる。

Allcinema Onlineの解説では「ストーリーの方も充分に楽しめる」とありますが、ストーリーのほうにはそこまで見るべきものはありません。第二次大戦中にナチスドイツの残党が砂漠に埋めた金塊を、成龍たち、中東のテロリストグループ、そしてナチスドイツの残党が狙う、という比較的ありきたりなストーリー。

本作で見るべきものは、第一に成龍のアクション、第二に彼が引き連れている三者三様で国際色豊かな華やかなヒロイン(鄭裕玲、エヴァ・コーボ、池田昌子、左から香港人、スペイン人、日本人)、第三にスペインや砂漠でのロケシーン、といったところでしょうか。もちろん成龍のコミカルなアクションは本作でも折り紙付きであり、ストーリーが凡庸でも楽しめる映画に仕上がっています。

個人的に嬉しかったのが、ナチスドイツの残党役のボスとして、かつて様々なマカロニウエスタンに出演し、脇役ながら印象に残る演技を見せていたスペイン人俳優アルド・サンブレルが出演していたこと。なかなか重要な役どころを演じており、嬉しい驚きでした。

成龍(1987)『プロジェクトA2/史上最大の標的』

A計劃: 續集/PROJECT A II
製作国:香港
上映時間:105分
監督:成龍
出演:成龍/林威/關之琳/張曼玉

昨日ご紹介した『プロジェクトA』(1984)の続編。監督・主演ともに前作同様成龍が務め、時系列的にも前作のストーリーが完結した直後からの内容となっているようです。ただし、前作で成龍と共に主演的な扱いになっていた元彪と洪金寶は登場せず、ストーリーの繋がり自体も少々薄め。前作を見ていなくてもそこまで問題なく楽しめる作品です。

 前作でギャング団を壊滅させたジャッキーが、今回は水上警察に配属された。彼の担当は、指折りの凶悪地帯。様々な妨害に遭いながらも、彼はまたもや悪の組織と対決する。体当たりのアクションは健在だが、ストーリーが散漫になった印象が強い。

Allcinema Onlineの解説には誤りあり。前作で成龍演じる馬如龍が壊滅させたのはギャング団ではなく海賊。水上警察に配属されていたのは前作の話で、本作では陸上警察に配属されます。

香港西部を牛耳るマフィアのボス、警察内部の不正、そして清朝の役人と孫文率いる革命分子と色々な勢力が絡み、話のスケールは大きくなっているのですが、その分ストーリーが散漫になった印象があるのは解説の通り。前作では善の水上警察が悪の海賊を倒す、というシンプルな作りであったのに比べ、それぞれの組織内部にそれぞれの思惑を持った人物がいるなど、凝った話になっており、そこが面白さでもあり、シンプルな高揚感を得づらくしている要因でもあります。

また、前作で出演していた元彪と洪金寶の不在により、『プロジェクトA』らしさは少々薄め。逆に、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985)で成龍の上司役で出演していた董驃が本作でも馬如龍の上司役で出ていたり、同じくヒロインを演じていた張曼玉が出演しているなど、清朝時代版「ポリス・ストーリー」という印象もあります。火星や太保は引き続き登場しています。

成龍のアクションは相変わらず素晴らしく、それだけでも一見の価値はありますね。

成龍(1984)『プロジェクトA』

A計劃/PROJECT A
製作国:香港
上映時間:105分
監督:成龍
出演:成龍/元彪/洪金寶/狄威

言わずと知れた香港時代の成龍の代表作のひとつ。この翌年、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985)で本格的な現代劇を製作しはじめる成龍ですが、本作ではまだ舞台は20世紀初頭と、古いタイプの香港映画の作りですね。小さいころテレビ放映を見た記憶はあるのですが、字幕版で見るのは多分初めて。

 ジャッキーのデビュー10周年を記念して作られた作品。海軍警備隊のジャッキーが、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キン・ポーの協力の下、海賊たちと繰り広げる戦いを正に命懸けのスタント(20数メートルもの時計台からの落下シーンでは首の骨を折り本当に死にかけた)満載で描いた超コミカル・アクション大作。

成龍の時計台からのスタント(どう見ても首から着地してる……)があまりに凄いため、そればかりが話題になるきらいがある本作ですが、その他のスタントも、またストーリーもなかなか面白い。スタント面では、本作の時点で「身の回りにある道具を上手く使って格闘を行う」という彼のアクション・コメディの特徴がかなり固まって来ている様子が見て取れます(もとい、彼が監督している映画では『ヤング・マスター/師弟出馬』(1980)あたりでも既にその片鱗は見えますが)。

また、ストーリー面も、叩き上げの水警の馬如龍(成龍)とぼんぼんの陸警の洪天賜(元彪)の半目と和解・協力、如龍と昔馴染みの卓一飛(洪金寶)のエピソード、そして三人が協力しての海賊・羅三炮(狄威)退治と、盛りだくさんの内容がコメディとアクションをふんだんに盛りこんで展開され、見ていて飽きる暇がありません。

また、成龍や洪金寶の映画でお馴染みの太保や火星、それにカメオ的な出演でしたが午馬なんかも登場しており、そういった意味でも面白い映画ですね。成龍、洪金寶、元彪の三人ががっつり共演した映画というと、本作の他には『スパルタンX』(1984)や『サイクロンZ』(1988)あたりがありますが、どれも水準以上の面白さです。

成龍(1988)『九龍の眼/クーロンズ・アイ』

警察故事續集
製作国:香港
上映時間:121分
監督:成龍
出演:成龍/張曼玉/朱寳意

「ポリス・ストーリー」シリーズ第二作。劇場公開時にはこのエントリのタイトルでもある『九龍の眼/クーロンズ・アイ』というタイトルで公開されたようですが、ビデオ発売時には『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』という、シリーズ第二作だということが分かりやすいタイトルに改められているようです。

「ポリス・ストーリー/香港国際警察」の続編。問題続きで交通課に回された刑事が爆弾事件で特捜班に復帰、捜査に乗り出す。前半のコミカル・アクションはまずまずの出来だが後半、犯人グループに恋人を誘拐され自分の体にも爆弾を仕掛けられるあたりから俄然面白くなる。クライマックスの花火工場での戦いも、従来の肉体アクションに爆発効果がプラスされていて新味。

前作では林青霞に押されてイマイチ見せ場の少なかった張曼玉が、今回は晴れてメインヒロインに昇格。林青霞が気の強いところのある戦うヒロインだったのに対し、守られるヒロインを好演しています。まぁ、精神的な部分では成龍演じる家駒刑事のほうが守られている部分もあるみたいですが。

タイトルの「九龍の眼」というのは、多分家駒たちが使っていた九龍半島全域および香港島などをカバーしている探知システムのことだと思う。今見ると少し安っぽく感じられるセットですが、当時としてはかなりのセットおよびギミックだったのかなぁ、と。

本作でも前作同様成龍の体を張ったアクションが見どころ。前作のクライマックスではデパートを舞台にした賑やかなアクションでしたが、今回のクライマックスの舞台は花火工場。デパートのような賑々しさには欠けるものの、火薬を使った派手な演出は見物です。また、有名なバスからガラスを突き破って建物に侵入するシーンがあるのもこの映画です。

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