The Pawnshop
製作国:アメリカ
上映時間:27分
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン/ジョン・ランド/ヘンリー・バーグマン/エドナ・パーヴィアンス

チャップリンの初期短編喜劇の1作。ヒロインはここのところお馴染みの感のあるエドナ・パーヴィアンス。エリック・キャンベルはやはり後半に詐欺師(というより強盗)として悪役での登場。

質屋で働いているチャーリー。遅刻の常習者で、他の店員や客と面倒を起こしてばかりの彼は、店の鼻つまみ者。しかし店主の娘に気に入られ、何とかクビをつないでいた。結婚指輪を質に入れるべきか迷い、哀れな身の上話を披露する老人などユニークな客の多い質屋だが、ある日紳士を装った悪党が来店、宝石を出せと迫る…。小道具を生かしたジョークが満載であり、質屋というシチュエーションをうまく使っている。批評的に大成功というわけではないものの、封切り当初から好評を博した秀作。

チャップリンと彼の先輩従業員であるジョン・ランド(割と重要な登場人物なのですが、なぜかクレジットされていない)とのどたばた喜劇、店主(ヘンリー・バーグマン)の娘(パーヴィアンス)への恋の鞘当て、結婚指輪を質に入れようとする老人、時計を質に入れに来た男とチャップリンの遣り取り、紳士強盗、という大きく分けて5つほどの小喜劇の連なりで本作は構成されています。

一つひとつの小ネタがなかなか面白く、チャップリンのスラップスティック・コメディアンとしての魅力がいかんなく発揮されていると言えます。序盤のシーンは脚立を使ったアクションのハシリなんじゃないでしょうか。決して好人物ではない彼の役どころもなかなか愉快。

机に置いてある時計の部品が勝手に動き出すシーンはどうやって撮ったんだろう。やっぱり机の下から磁石で動かしたりしているんだろうか……