Giù la testa
製作国:イタリア
上映時間:156分
監督:セルジオ・レオーネ
出演:ロッド・スタイガー/ジェームズ・コバーン/ロモロ・ヴァリ/アントニー・セント・ジョン

最近レオーネの映画を観直そうと思い、立て続けに観直しています。本作は彼が『ウエスタン』(1968)に続いて監督した西部劇であり、彼の最後の西部劇でもあります。この後は『ミスター・ノーボディ』(1974)の製作を務めたあと、最後の監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)を監督しました。

 メキシコに流れ着いたアイルランド革命の闘士マロリー。彼はそこで、山賊のミランダという男と知り合う。やがて二人はメキシコ革命に巻き込まれ、反政府軍のために戦うことになるが……。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」の巨匠S・レオーネが、20世紀初頭のメキシコを舞台に、二人の男の活躍を描いたマカロニ・ウェスタン。R・スタイガーとJ・コバーンという二大スターの存在感、豪快と哀愁の緩急を見事に操る演出、それにかぶさるE・モリコーネの美しくも切ないメロディ……。戦場における男同士の友情をドライに、そしてしんみりと描く傑作アクション。これぞ男泣きの映画!
 革命の動乱が続く1913年のメキシコ。陽気な山賊のフアンはある日、オートバイを駆りダイナマイトを武器にしているアイルランド革命の闘士ジョンと出会う。彼らは手を組んで銀行を襲おうと列車に乗り込み、車中出会った博士と共に現地に到着。しかし、襲撃した銀行には金ではなく政治犯が監禁されており、博士も実は革命軍のひとりだった。彼らを解放したことから英雄として祭り上げられる一方、政府軍に追われる身となってしまったフアンとジョン。やがて2人はアメリカへ向かおうとするも、今度は政府軍を乗せた列車を襲撃する先鋒役を命じられるハメになるのだが…。

メキシコ革命ものが流行っていたマカロニウエスタンに対するレオーネなりの回答が本作なのでしょう。無教養なメキシコ人と教養のあるヨーロッパ人というコンビは、セルジオ・コルブッチ監督の『豹/ジャガー』(1968)や『ガンマン大連合』(1970)を彷彿とさせます。一方で、コルブッチとは異なり、ジョン(ジェームズ・コバーン)をアイルランド革命の闘士に設定したことにより、革命に熱心な部外者と自分の家族にしか関心のない粗野な男という独特の関係が成立しました。

また、コルブッチの映画ではほとんど描かれることのなかった、ヨーロッパ人側の人物の過去の経歴が丹念に描かれます。そのせいで「マカロニウエスタンらしさ」という点ではあまりマカロニウエスタンらくない映画に仕上がってはいるものの、クライマックスのジョンの行動に説得力を持たせることに成功しています。

その他のB級C級のマカロニウエスタンと比べると破格の予算で製作されており、石橋の爆破シーンや、大勢のエキストラを動員しての戦闘シーン、そして機関車同士の激突のシーンなど、迫力あるシーンも多く盛り込まれており、2時間半という長尺がそこまで気にならない作品に仕上がっています。