C'era una volta il West
製作国:イタリア/アメリカ
上映時間:141分
監督:セルジオ・レオーネ
出演:クラウディア・カルディナーレ/チャールズ・ブロンソン/ヘンリー・フォンダ/ジェイソン・ロバーズ

セルジオ・レオーネが『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(1966)に続いて監督したのが本作。「昔々西部で」という原題が示すとおり、クラウディア・カルディナーレ演じる未亡人ジルを中心に、無法者たち、町の人々、資本家、そして西へと伸びる鉄道という数々の要素を取り入れた大河ドラマ的西部劇です。

 殺された農場主の妻が、流れ者のガンマンの手を借りて、鉄道会社の陰謀と戦う。H・フォンダが冷酷なガンマンを演じる西部劇。兄の敵を追う主人公にC・ブロンソン。
 いよいよ鉄道が敷かれようとしていたアメリカ西部の砂漠。その土地を買った移住者のマクベインを、鉄道局の悪徳役人と冷酷なガンマン、フランクが付け狙う。やがてそこへ、マクベインの婚約者ジルやハーモニカが得意なひとりの凄腕ガンマンがやって来ると、マクベインは何者かに銃殺されていた。彼を密かに殺していたフランク一味は、今度は土地の所有権を引き継いだジルを執拗に狙い始める。だが、そこに立ちはだかるハーモニカの男。彼はある恨みを晴らすため、復讐の機会を窺っていたのだった…。

レオーネの映画にしては珍しく、女性を主役に据え、西部開拓時代末期の鉄道の延伸という出来事を物語の中心に据え、そこにブロンソン演じる兄の仇を付け狙う男と、フォンダ演じる冷酷な殺し屋との戦いを絡ませた作品です。

『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』でも書きましたが、このころのレオーネの西部劇は大作化、そしてそれに伴う上映時間の長大化が発生しており、マカロニウエスタンとしては例外的な存在になってはいます。しかし、さすがに潤沢な費用をつぎ込んで製作された西部の町のセット(荒野に鉄道まで通してしまった!)や、そこで生活する人種も階級も異なる多くの人々の描写は見応えがあり、また、本筋も整理されており、無駄のない展開ではあるので、あまり長い感じはしません。

子供まで殺してしまう冷酷な殺人鬼を演じたフォンダも、ハーモニカを持つ謎の男を演じたブロンソンも非常に素晴らしいのですが、やはり西部で自立してゆく女性を演じたカルディナーレと、彼女に惹かれながらも去ってゆく無法者を演じたジェイソン・ロバーズの姿が非常に印象に残ります。特にロバーズはコミカルな演技とシリアスな演技を使い分け、非常に印象に残るキャラクターになっています。

必ずしもマカロニウエスタン的ではない映画ではありますが、西部劇としては非常に面白い、必見の映画だと思います。