THEREMIN
製作国:アメリカ
上映時間:83分
監督:スティーヴン・M・マーティン
出演:レオン・テルミン/クララ・ロックモア
電子楽器の祖とも言えるテルミンを発明したレオン・テルミン博士の生涯を追ったドキュメンタリー。また、テルミンを紹介した映画でもあります。
ロシアの天才科学者レフ・セルゲイヴィッチ・テルミンによって1920年に発明された奇妙な楽器“テルミン”。この世界初の電子楽器は、演奏者が空間で手を動かすだけで本体に触れることなく音を出す。当時、ロシアの人々からは、その奇抜な演奏形態と同様、かつて耳にしたことのない不思議な調べに、“未来から来た楽器”と驚嘆をもって迎えられた。やがて、テルミンはハリウッド映画やメジャー音楽の世界でも幅広く使われるまでになる。本作は、そんな“テルミン”の発明者であるだけでなく、ロシアという国家において諜報活動などに従事するなど別の顔を持つテルミン博士が歩んできたその数奇な運命をたどる。
日本公開時の宣伝で、テルミン博士を捜索する話、みたいな紹介を読んだ記憶があり、KGBに拉致されてから行方不明になっているテルミン博士を探す話なのかと思って観はじめたのですが、そんなことはなく、既にテルミン博士は見つかっていました。ただし、ソ連邦期の一時期は西側諸国にはその消息は伝えられず、死亡説も出ていたようです。
物語はテルミン博士のアメリカ時代から始まり、著名なテルミン奏者であり、博士の弟子でもあったクララ・ロックモアを中心として、様々な人物の証言により、テルミン博士の人となりや、テルミンそのものについて語られます。
後半はテルミン博士へのインタビューと、彼の久々のアメリカ訪問、そしてクララとの再会が描かれています。演出自体は淡々としているのですが、テルミン博士の生涯自体が非常にドラマチックなため、見ていてとても興味深い。
また、ムーグ・シンセサイザー生みの親である、ムーグ博士にもインタビューをしているため、電子楽器に興味のある人なら必見です。
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